他人のことは理解できない

こいつは何を考えているんだ!?

数年前のこと。
私は仕事で、あるグループのリーダーをしていた。

ある日会議があり、私はこれから取り組んでいく活動についてメンバーに説明をした。

メンバーは長い付き合いの人ばかり。

「分かりました!それで進めましょう」

と和やかに話がまとまりかけた時のことだ。

初めて参加したメンバーのAさんが、ずっと黙っていたのだが、急に質問を始めた。

Aさんは、
「それは、そもそもどういう背景ですか?」
「それをやる必要性をもう一度説明してください」
「他のやり方はどれくらい検討されたのでしょうか?」

というような質問を次々に投げかけ始めたのだ。

私は、口にこそ出さなかったものの、

「そんなの今更言うことか?
 ケチを付けたいのか、反対なのか?
 反対するなら代案を出せ!」

と思ってイライラし、ついつい答える声を荒げてしまった。

「珍しく怒っていましたね」と後で他のメンバーに言われたものだ。

人に腹を立ててしまうメカニズム

「あいつの考えていることが全く理解できない」

相手に悪意がない場合、腹を立てるのはこんな時だ。

自分だとそんな言動をするわけがないのに、

・なぜ相手はそんなことをするのか?
・自分をバカにしているのか?
・敵意でもあるのか?足を引っ張りたいのか?

そう思うと、怒りを感じてしまう。

しかし真実は、「人は自分とは違う」ことだ。

このことが分かると、怒ることが減ってくる。

誰にでもある、心や思考のクセ(偏り)

陰陽五行論では、人の精神構造に違いがあることを教えてくれる。

例えば、先ほどの例でいうと

・知性や知識重視(行動の前に、必要な情報は全部知っておきたい)

・行動先行(あまり考えてもやってみないと分からない)

という違いだ。
Aさんは前者、私は後者だったわけである。

これは、「心や思考のクセ(偏り)」とでも言うべきもので、誰でも多かれ少なかれ癖がある。

だから自分と違う他人の言動を理解できず苦しむのだ。

様々な心理学の結論とは?

別にこれは陰陽五行論だけの話ではない。

例えば、人間を大きく4つのタイプに大別するDiSC理論では、

・知識を積み重ねる研究者タイプ
・ノリや勢いを大切にするタイプ

の2つは特に反発し合う。
(見るからにそうだろう)

私が最近学んでいる人間を9つにタイプ分けする「エニアグラム」でも、

・知識を重要視するタイプ
・行動を重要視するタイプ

で相性が悪い。

つまり今考えると、彼は私の説明に、別に反対でもなんでもなく、

「状況やリスク、検討状況などを詳細に知りたいだけ」
だったのだ。

それを私は、
「反対だから(行動したくないから)色々と難癖をつけている」
と取ってしまったわけだ。

自分とはタイプが違うことを知ると、人に優しくできる

自分とは全く異なる心のクセや、タイプが実際に存在することを知ると、その人に合った伝え方をすることができる。

また、自分がイラっとする言動を見ても「あの人はこういう思考をしやすいから」と理解しよとすることもできる。

冒頭の話は、陰陽五行論や心理学を知って後で反省したものだ。

「人は自分とは違う」という当たり前のことを知ると、人に優しくなれるのである。

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